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彼はゆっくり静かに、しかし途切れる事なく
長い長いすべり台を降りてくるように語り始めた。

「デタラメばっか。説得力が無い。
嘘くさいよね。色々と。
何が本当なのかなんてわかんねーんだけどさ、
少なくとも『嘘くさい』って感じるんだから
なんとなく『本当の事』って何なのか、を
ぼんやりと感じてはいるんだよ。

またさ、イラつくのがデタラメを正当化するために
当たり前のようにデタラメの上塗りをするっしょ?
で、それで真っ当な形になってるって思いこんでる。
気持ち悪りぃんだよ。
でもさ、学校を卒業してこれから働こうって
オレらなんてのはさ、そのことに絶対『YES』って
言いたくないんだけど『NO』とも言えないわけ。

何でかっていうとさ、
砂漠の真ん中でメリーゴーランドが回ってる。
もう回っちまってるんだから誰にも止められない。
何でそんなものがそこにあるのか、とか
どうして回ってるんだ、とか
言ったって仕方がないって感じがする。
止まんねぇんだもん。もう回ってっからさ。
それに『何で?』なんて話、誰も聞いてくれねぇし。

だから黙って白く塗られた馬にまたがって、
ぐるぐる回るしかねぇわけ。ぐるぐる、ぐるぐる。
本当に気持ち悪りぃよ。あの能天気な音楽が
聞こえてくるのを想像するだけでさ。

おもしろい事?…楽しい事ならそれなりにあるけど、
おもしろい事なんて何も無いよ。…何も無い。
…あ、休憩終わり。そろそろオレ、行かなくちゃ…」

…彼はプレハブの日陰から腰をあげて、
疲れて重たそうなまぶたをピクリともさせずに
太陽光発電パネル設置の工事現場へと戻っていった。
雨と雨との間の、9月の強い日差しが
彼の後ろ姿を照らしていた。

それはまるで、誰かが見ている夢の中の
ワンシーンであるかのように。