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調理師試験を受けるには、
「2年以上の調理業務に従事した実績」
が必要なわけです。

荒木が前職のお弁当を作る会社に勤務し始めたのが
2014年の6月20日。
そして今年度の栃木県の調理師試験の願書受付の
締め切りが、6月17日でした。

3日足らない。
なんてことでしょう。「2年以上の調理業務に従事」と
いう受験資格に「3日」足らない…!
と、いうわけで荒木は
今年度の栃木県の調理師試験を受けることを
諦めざるをえなかったわけです。

「あ〜あ…」とため息をつきながら
調べてみたところ、埼玉県の願書締め切りは
6月27日!ということに気付きました。
おお!おお!これなら足りる!
と、いうわけで荒木は埼玉県まで遠征して
試験を受けることにしたわけです。

10月8日。午前11時40分。雨。
そんな事情を抱えた荒木が北浦和駅から
試験会場へ向かうバスに乗る。
満員バス。そりゃそうだ。
受験番号から察するに、1000人を超える
人が受験するんだもの。
ぎゅうぎゅうだ。バスの中、ぎゅうぎゅう。
ぎゅうぎゅう分の人達がそれぞれの事情を持ち寄り
試験会場の埼玉大学へと向かう。
渋滞。
すごい渋滞。バスがなかなか進まない。
田舎で暮らしていると、自分が渋滞に巻き込まれる
なんてことすっかり頭からなくなっててね。
想定してなかったことにゾッとしつつも、
「あー、早めにこっち来ててよかった」とホッとする。

会場へ到着。
思ってた以上に同年代の人が受験するんだよね。
もっと若い人ばっかりだと思ってた。
色々な事情があるんだろうなぁ。

空席がちらほらとあった。
13時30分。試験開始。
かさかさかさかさ、かさ、かさ…。
一斉に問題用紙をめくる音。
試験開始後にようやく到着して
着席してる人もいた。
でも、14時になると入室ができなくなるんだ。

「時間になりましたので、空席の問題用紙と
解答用紙を回収します」という係員の方の声。

「……………」
席は、埋まりきってなかったということなのだな。

試験はなかなかやっかいな問題が多かった。
「どうかなぁ…落ち着いて解けたとは思うけど
合否は微妙かなぁ…」なんてことを思いながら
北浦和駅へ向かうバスに乗っていた。
雨、あがっていた。自転車が並走している。
ゆるゆる走るバスと抜きつ抜かれつ。

帰りのバスも、やっぱりぎゅうぎゅう。
それぞれが新しい事情を抱え、会場から散っていく。
遅かれ早かれいずれは11月30日。
合否で真っ二つに割れ、そこでまた新しい事情が
それぞれに生まれる。

駅へと向かう人達の手に
折りたたんだ傘があったり、
なかったりする風景の中を歩いていた。


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