前口上2014
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41「北温泉」

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38「五峰の湯」






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2019年の「温泉地獄」

参考サイト

MAPPLE観光ガイド
湯まっぷ
那須温泉郷のサイト
塩原温泉郷公式ページ
板室温泉旅館組合
温泉の泉質成分効能

40 「寺の湯」地獄 2014年5月21日

車はもみじラインの坂を登っていた。
この「寄り道地獄」で塩原といえば、
もうおなじみの新湯温泉である。
硫黄臭!なのである。いおおおおおぉぉぉぉおお!!
この日2件目の目的地「渓雲閣」に到着。
…おや?何だか暗いし、フロントに誰もいない。
「こんちはー!」声をかけてみると、
主人らしき年配の男性がのそりと出てきた。
「日帰り入浴を利用したいのですが」と尋ねてみると、
「今日は休み」と、ぶっきらぼうに言い放たれた。
「あ、そうなんですか。そりゅあどうもスイマセンした」
と退散する事に。
「お休みの日は決まっているんですか?」と
靴を履きながらうかがってみると、
「決まってない」と、またもやぶっきらぼうに言い放たれる。
どうやら不定休のようだ。
また来るぞ、バカヤロー。
今度は事前に電話で確認するぞ、この野郎!

さてさて、どうしよう…。
せっかくここまで来たんだから、このあたりの温泉に入りたいな。
新湯温泉でまだ入ってない温泉といえば…あ、そうだ。
すぐに思いついた。ってか、目の前にあった。
新湯温泉の共同浴場「寺の湯」だ。



ここに入れば、新湯温泉の名物共同浴場、
「むじなの湯」「中の湯」「寺の湯」を
完全制覇することになる。
「寺の湯」は混浴だ。
が、しかし平日の昼間となるば誰もいない。
絶好のタイミングではないか。落ち着いて入れる。
入口にある料金箱に300円を投入し、入場。



おっさんがひとり、服を着込み上がるところだった。
入れ替わるようにオレが入っていく。
「むじなの湯」「中の湯」同様、
洗い座は無く湯船があるのみである。
その湯船はふたつ。湯の色が違う。
片やいかにも硫黄泉!といった乳白色なのだが
片やそれよりは透明だ。
まず乳白色の湯船に入ってみる。



「熱っっっ!」
熱いのである。しかし、こらえればなんとかなりそうだ。
そぉ〜っと身体を沈めてみる。おおおおう。硫黄泉!
サイトの紹介では「濃い目でピリピリする」とあるが、
思っていたほどではなく
むしろやわらかな印象を感じた。
あああ、やっぱり熱い。長くは浸かってられない。
床に座ってクールダウン。

さてさて、そちらの透明な方は何なのだろう?
手を入れてみると、温度が低い。
どうやら加水してあるようだ。
先に来た誰かが入りやすいようガンガンに
水を入れたのかもしれない。
入ってみる。

あー、確かに適温。が、しかし、なんでしょう、
この肌応えの無さは…。
先に濃い方へ入ったせいかもしれないが、
「ここにきて、あえてこの薄口はない!」と思い、
さっさと上がる。
やっぱり入るからにはこちらの濃い口だ。
入る。
熱いんだ、これが!熱いの!
やっぱり長くは浸かってられない。
また床に座ってクールダウン。
あきらかにクールダウンしている時間の方が長い気もするが、
致し方なし。ほどほどが良いのだ。

それにしても、逆に平日昼間だから誰もいないだろうとふんで、
女子大の温泉同好会の御一行様が突然やって来たりでもしたら
さすがに「ちょっと待ってくれ!」となるだろうな…なんて事を
考えたりもしたが、ま、来るわけがない。
つくづくバカな事を考える自分がなさけなくなる。
事実、ばーさん1人さえこない。

服を着て、外に出るとまだ小雨が降っている。
道路の向こうに店がある。自販機で缶コーヒーを買い飲みつつ
「寺の湯」の向こうに見える新湯爆裂火口跡をぼんやりと眺める。
特に何も考えてはいなかった。
自分の身体からほんのりと立ち上る硫黄臭が心地よかった。
それだけで、良かった。

一言で片付けよう。
「結局、共同浴場どれも湯は同じでしょ?
…とか言っちゃだめ。微妙に違うから。」
このことである。


↓ 温泉成分表


「寺の湯」データ: Ph2.2
 <泉質> 酸性含硫黄−アルミニウム−硫酸塩温泉(硫化水素型)
 <源泉> 寺の湯
 <源泉温度> 74.3度
              


◇「寺の湯」サイト

◇「寺の湯」周辺マップ