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46 「中藤屋」地獄 2014年6月2日
最近、風呂に入るまでの余談が長い。
長いんすよ。ええ。
ネット上に溢れるホドある温泉入浴レポで
こんなに温泉と関係のない前置きを書くトコ
なんて他にないだろうってぐらい、長い。
てなわけで、今回は余談を入れることもなく
サクサク始めたいと思います。
いらねーっつーの。こんなマクラも、ね。
今回は特に最初から「ここ!」と決めずに
ふっら~っと那須温泉郷に車を走らせてみた。
もー、ホントに行き当たりばったり。
「温泉神社」前の駐車場に車を停めて、
温泉街の坂を、てくてく下る。
おみやげ屋さんの「みちのく」を越えた
ところで「てぶらで入浴」の看板。
「中藤屋」という宿の看板だ。
玄関に入って声をかけてみる。
出てきたご主人と思われる方に、日帰り入浴は
オッケーかどうかを尋ねてみたら、
オッケーとのこと。ナイス!
入浴料500円を支払い、風呂場へ向かう。
脱衣所は宿ですから、かごですね。やっぱり。
先客がいる様子は無い。
服をかごに入れて浴場へ向かう。
ドアを開けた途端に思わず「おお…」っと声を
もらしてしまった。スバラシイ。
ふらっと来て、いきなり「当たり」だ。
これが当たりでなくて、何が当たりだ。
何だかよくわからないが、そわそわしてきた。
洗い座は4つ。
ボディーソープ&リンスインシャンプー当然有り。
湯船が、総木造り。しかもかなりキレイだ。
お手入れが行き届いている感じがする。
いやもう、とにかく浸かろうじゃないか。
いやだから、そわそわすんなって。
自分をなだめながら、湯船に足を入れていく。
「おっ」思っていたよりも深いんで、少しびっくり。
おしりを底につけて背筋を伸ばして座って、
丁度肩まで湯に浸るぐらいの深さだ。
窓から外の風景に目をやる。
先日、「渓雲閣」に行った時の入浴レポに、
「景色を楽しめる硫黄泉」という記述をしたが
それはここにもあった。
しかもここは何かもっと、より身近に感じる
風景に思えた。その差は一体なんなのだろう?
湯の感じは、そりゃあもう硫黄泉!
両手をこすり合わせると、あの独特の感触、
「ごにゅ」というか、「ぐむきゅ」というか、
「ぬずむ」というか…
あれです。あれ。うわ、表現下手くそ。
ただ、若干ライトな硫黄泉に感じた。
硫黄泉にすっかり慣れてしまったせいかなぁ?
これはいつか横綱「鹿の湯」に再度足を運んで、
最初に感じた硫黄泉のパワフルさを確認せねば
なるまい。
窓から見える木々がゆらりゆらりと踊っている。
湯船から出たり入ったり、縁に寝そべったり、
まるで風景の中に溶け込んでいくかのような
錯覚を満喫する。
なんという至福な時間なのであろうか。
平日の昼間、何の事前連絡もなく、
突然の訪問だったのに快く受け入れてくださった
「中藤屋」さん、
本当にありがとうございました。
一言で片付けよう。
「いい湯、あるところに、いい人、有り」
このことである。
↓ 温泉成分表
「中藤屋」データ: Ph2.6
<泉質> 単純酸性 硫黄温泉(硫化水素型)
<源泉> 鹿の湯、行人の湯混合泉
<源泉温度> 57.2度
◇「中藤屋」サイト
◇「中藤屋」周辺マップ
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