前口上2019
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参考サイト

鉱泉とは?
日本一の美人の湯考
メタケイ酸とは?
MAPPLE観光ガイド
湯まっぷ
那須温泉郷のサイト
塩原温泉郷公式ページ
板室温泉旅館組合
温泉の泉質成分効能

87「中三依 男鹿の湯」地獄 2019年05月01日

この日すでに4か所の温泉に浸っていて、
「潤いまくっていやがるぜ」
と、つぶやかずにはいられないほど肌が
つるんつるんになっていた。

5か所目となる湯は
4か所目の「まるみの湯」から離れること500m。

この湯、実は復活の歴史を持つ。
元々は平成初期にオープンした施設なのだが、
経営不振や震災の影響などで何度か経営者が変わり、
ついには2014年に閉館状態となったらしい…。

が、温泉が大好きで
「26才までに自分で温泉宿をやりたい」という
強烈な願望を抱いた女性がこの湯の復活に手をあげ、
クラウドファンディング等のたくさんの支援を
受けながら2016年4月、
中三依温泉「男鹿の湯(おじかのゆ)」は
二年間の眠りから目覚めて現在に至るのである。



「男鹿の湯」がある施設の隣りには屋外調理施設があり、
そこを囲むようにテントが並んでいた。


こちらの施設は単純に温泉施設というだけでなく
コテージな宿泊施設があったり、
子供達がキャンプを体験できるよう複合的な
体験村というスタイルを持っているようだ。

残念ながらキャンプの準備は全くしてこなかったので
湯に浸からせていただくことだけに留まらせていただく。
入浴料は600円。
建物の中は全体的に木な印象が強く、やさしく感じる。
そしてなんだか気になるのは、若女将が書いたものだろうか、
独特のフォントで書かれたポップ類だ。
これがまた不思議とやんわりとした気分にさせてくれる。

階段を降りて浴場へと向かう。


この写真を撮った時はたまたまお客さんの姿がなかったのだが
脱衣所のかごに服が入っていることでおわかりのように
浴場内にはしっかりお客さんがいる。

脱衣所同様、浴場内もシンプルなおかつ清潔感があって
気持ちいい。
身体をバシャバシャと洗い流し、早速湯船へと向かう。

適温。無色透明で香りもほとんど感じず。
後から分析表を見て確認したのだが、
衛生管理上、消毒をほどこしているようなのだが
入っている時は全然気にならなかった。

温泉成分表をよくよく見てみると、やはり近いからなのか
「まろみの湯」と成分内容が似ている。
似てはいるけど、まったく同じではないのが
温泉の不思議なところ。
ひとつピックアップしてみると、源泉温度がこちらは
25.0度で「温泉」なのだ。
「冷鉱泉」ではないんですねぇ。
ただ25.0度では入浴には適していないということで
ちゃんと加温してはいるようです。

しかし、それにしてもよ、湯に浸かりながら思う。
20代女性のなんという情熱なのだろう、と。
2年間、眠っていた湯をこうして再び目覚めさせるとは
ある意味ありがたい湯なのではないだろうか、
なんて思ったりもする。
もしも若女将とこの湯がめぐり合っていなければ
今こうしてこの湯に自分が浸かってはいないのだもの。

一言で片付けよう。
「不死鳥の湯は中三依にあり!」
このことである。

ひとりだけの力で成せる事はたかがしれている。
でも、ひとりの情熱にはとんでもない事を成す可能性を
秘めているものだ。

なにやら静かにはげまされているかのような
帰路の塩原越え。
令和元年初日に行った湯めぐりの
そんなラストでした。



↓ 温泉成分表



「中三依 男鹿の湯」データ: Ph7.5
 <泉質> カルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉(低張性アルカリ性低温泉)
 <源泉> 中三依市有源泉
 <源泉温度> 25.0度

 試料1kg中の各成分(mg)
 ・ナトリウムイオン:0145.0
 ・塩素イオン   :0007.5
 ・硫酸イオン   :1252.0
 ・炭酸水素イオン :0000.1
 ・メタケイ酸   :0020.4



◇「中三依 男鹿の湯」サイト

◇「中三依 男鹿の湯」周辺マップ

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