前口上2019
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89「ホテル ニューさくら」地獄 2019年07月07日
「かんぽの宿 喜連川」から離れること200m。
「ホテル ニューさくら」に到着。
近い。車で1分もかからない近さだ。
なかなかどうしてこちらの駐車場にも
利用客のものと思われる車がけっこう停まっている。
フロントへ入浴料金600円を支払う。
なんとなくこじんまりとした脱衣所に感じたのは
先の「かんぽの宿」の脱衣所が異様に広かったから
なのだろう。
お客さんがけっこういる。
写真には写っていないが、右手前にノーコインロッカーが
ちゃんとある。
浴場はレンガ調のタイル張りでかっこいい。
洗い座は8か所。やっぱり感じるこじんまりとした印象は
「かんぽの宿」とのギャップのせいだろう。
リンスインシャンプー&ボディーソープもちろん有り。
十分な湯船がふたつ並んでいる。
片やノーマルな湯船。片やぶくぶくと泡立っている湯船。
実際の温度は適温なのではあるが
出てくる空気の量が豪快すぎて、
まるで煮立った地獄風呂の様相だ。
ノーマル湯船へと身体を沈める。
おお…、つるんとくる。あきらかにつるんとくる肌感。
やはりホテルなので、循環ろ過と消毒はしているらしいのだが
まるでかけ流しかな、と思うほどのつるん感だ。
比較してしまうのも野暮ではあると思うが、
先に行った「かんぽの宿」と源泉は同じようで
泉質もほぼほぼ同じなのではあるが、
感覚としてはあきらかに違う!と感じた。
露天風呂が無いのがひたすらに残念。
なのではあるが、それを補うように「大好物!」と
ひれ伏したのが、寝湯だ。
適温の湯なのに、こちらでも沸騰かと錯覚するほどの
ぶくぶく状態で、たまらなく心地良い。
いつまでも寝ていられる。
そしてその寝湯のすぐそばに異様な空間がある。
ごつごつとした岩肌が、これでもかと言わんばかりに
存在感をアピールしている。
どうやら打たせ湯のようだ。
ボタンがあって、それを押せば3分だか5分だったか
お湯が出てくるシステムのようだ。
いつもは打たせ湯などにはさほど関心を
持たないのではあるが、すさまじいほどの存在感に
むずむずとボタンを押したくなってきていた。
「押しちゃおうかな、押したからには打たれないワケには
いかないな…」
今思えば葛藤するほどでもないのだが、
なぜかその時は打たせ湯をスタートさせるボタンを
押す必要性を昏々と是か非かと考えていた。
やおら意を決し、人差し指をボタンへと近づけた。
押す。
やはり岩でできている腰掛けへと腰をおろす。
お湯が出てきた。
けっこうな圧でもって肩を打ってくる。
これは、完全に滝行じゃないか。これを滝行と言わずして
何を滝行と言うのか。
いい感じに打たれるよう身体を右に左に傾けてみたりする。
うーん、悪くないね。うん、おっけー。もういいよ。
…でも、湯はなかなか止まらない。
え?長い…。これ、本当に自動で止まるの?
いや、もういいっすよ。もういい。まだ?
まだ止まらないの…?なんか止めるようの
手順とかあるの…?
オレはここで一生湯に打たれながら
過ごすことになるの…?
もういい、と思ってから約1分ほど経って
ようやく湯が細くなり始めた。
ようし、よしよし。驚かせやがって。
「かんぽの宿」と「ニューさくら」
同じ源泉を使っている湯ではあるが、
それぞれに個性を感じた。
一言で片付けよう。
「どちらかにお泊りの際は、日帰り入浴で
もう一方の湯も味わうべし」
この事である。
それにしても、
さすがは喜連川と思わざるを得ない。
喜連川温泉はもっとメジャーになっても
いいと思うんですけどねぇ。
↓ 温泉成分表
「ホテル ニューさくら」データ: Ph8.0
<泉質> ナトリウム-塩化物温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)
<源泉> 喜連川温泉3号泉
<源泉温度> 47.1度
試料1kg中の各成分(mg)
・ナトリウムイオン:1744.7
・塩素イオン :2594.2
・硫酸イオン :0058.1
・炭酸水素イオン :0338.2
・メタケイ酸 :0129.1
◇「ホテル ニューさくら」サイト
◇「ホテル ニューさくら」周辺マップ
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