前口上2013
37「まことの湯」地獄
36「観音湯」地獄
35「桜の湯」地獄
34「おおるり山荘」地獄
33「早乙女温泉」地獄
32「ベルビューホテル」地獄
31「大出館」地獄
30「中の湯」地獄
29「ラ・フォンテ」地獄
28「ホテルアオキ」地獄
27「一井屋旅館」地獄
26「グリーングリーン」地獄
25「むじなの湯」地獄
24「きみのゆ」地獄
23「小鹿の湯」地獄
.......................
2012年の「温泉地獄」
2014年の「温泉地獄」
2015年の「温泉地獄」
2016年の「温泉地獄」
2017年の「温泉地獄」
2018年の「温泉地獄」
2019年の「温泉地獄」
MAPPLE観光ガイド
湯まっぷ
那須温泉郷のサイト
塩原温泉郷公式ページ
板室温泉旅館組合
温泉の泉質成分効能
|
33「喜連川早乙女温泉」地獄 2013年7月12日
その日は仕事の上がりが少々遅かった。
午後6時45分。4号線をさくら市方面へと向かう。
今回の目的地の閉館時間は午後9時。入館は8時までとなっていた。
一時間で到着すればなんとかすべり込みで間に合う。が、微妙だ。
「間に合わないかもしれないなぁ。もっと近いとこに変更しようかなぁ。」
気持ちが揺らいだが初志貫徹、突撃することにした。
さぁ、どうか?なんとかなりそうか?…これは、これはぁ〜…、
夕飯だけ食って帰宅…には、ならなそうだぁー!
幸いな事に迷う事なく、今回の目的地「早乙女温泉」に到着。
7時45分。走行時間はジャスト一時間であった。
受付にて入浴料600円(午後5時以降料金)を払いながら、
「いやぁ、間に合いましたぁ〜」と、安堵を声を思わずもらしたら
受付にいた女性曰く「お客さんの方で9時閉館を了解してもらえたら
8時以降の入館でも大丈夫なんですよ〜」との事だった。
なぁーんだ、はらはらする事はなかった。
脱衣所。服をかごに入れていざ浴場へ。
中に入った途端、「おおう」と声を出してしまった。
いい感じなのである。半露天、というサイトの説明であったが
なるほど確かに「半露天風呂」なのだ。
内風呂でありながら湯船を岩が囲っている。その湯船にあふれるほど
温泉が注ぎ込まれている。湯の色は乳白色グリーン。
朝はもっと透明度のあるエメラルドグリーンなのだそうだ。
入口から正面の壁は、ほぼ梁と柱だけのふきぬけ状態。
引き戸があるが開放してある。その上部にビニールが張られているぐらいだ。
外から入ってくるそよそよとした風が気持ちいい。
洗い座が8〜10か所ほど(記憶曖昧)並んでいる。
ボディーソープ&リンスインシャンプー有り。
蛇口から出した湯からも硫黄の香りがする。温泉なのだ。
シャンプーとの兼ね合いなのかもしれないが、その湯で髪を洗い流したら
なんだかごわごわになった。
湯船へと向かう。
見た目の美しさとは逆に、なにかよくわからない強烈さを感じる。
香り。湯を手にとって顔に近づけると若干、燃料系のような
少々ツンとした匂いがある気がする。
ものの3分も入っていると身体が火照り上がる。
岩の上に腰掛けクールダウン。
浴場内を見わたすと、壁にハエたたきがぶら下がっているのが
目にとまった。ほとんど吹き抜けになっているだけに、
虫の侵入もあるのであろうか。
再び湯の中へ。今度は半身浴にしてみる。
うまいこと表現できないが、「温泉に浸かってる感」がハンパない。
いったいこの説得力は何なのだろうか?
説得されまくりである。
もしオレが銀行に立てこもった強盗ならば、交換条件を提示する前に
降参なのである。
強烈に個性的なのではあるが「なるほど」と、うなずかざるを得ない。
2度目のクールダウン後、もう一度肩まで浸かってみる。
「あー、こりゃあ、ここまで来たかいがあったなぁ」と素直に思える。
お腹いっぱいになったところで3度目のクールダウン。
もう上がるつもりなのだが、すぐに脱衣所へは向かわない。
事前にこちらの温泉は「ナトリウム-塩化物泉」であることを承知していた。
前回の「ベルビューホテル」同様の湯ざめしにくい湯なのだ。
すぐに上がってはきっとまた次から次へと噴き出す汗に困る事になるだろう。
「むしろ湯ざめしてやる!」そんな勢いで岩の上に座り込んでいた。
5分以上はそうしていただろうか。「さて、そろそろ」と腰を上げる。
出入り口付近にやけにだだっ広い謎のスペースがある。
「ビリヤード台、置いちゃいなよ」そう言いたくなるほどの
その場所で身体を拭く。寒さはまったく感じない。
服を着て脱衣所を出る。受付の女性に「お水どうぞー」とすすめられる。
「水分、ほしい」と思っていたところだったので遠慮なくいただく。
うまい。
たて続けに「こんにゃくおでん、いかがですかー?」とすすめられる。
こちらは有料なのだが、腹も空いていたので一本買うことにした。
うまい!
甘辛のタレで煮込んであって、中までよ〜くしみ込んでいる。
「これ、ホントにうまいっす!」と受付の方に言うと、
「でしょう〜!?おいしいでしょう〜!?」と、やけにハイテンションに
対応された。
車に乗り込むと、身体から立ち上る極上の温泉臭に気付く。
湯に感じたほのかな燃料系の匂いなど微塵も無く、
ただただうっとりするような香りだけがするのだ。
帰路の途中、何度手の甲の匂いを嗅いだことだろうか。
一言で片付けよう。
「納得はできるが真似はできないイチローの打撃理論!!」
この事である。
↓ 「早乙女温泉」のサイト内に温泉成分表があります。
早乙女温泉 温泉成分表
「喜連川早乙女温泉」データ: Ph7.4
<泉質> 含硫黄-ナトリウム・カルシウム塩化物泉(中性高張性高温泉)
<源泉> 喜連川早乙女温泉
<源泉温度> 73.4度
◇「早乙女温泉」サイト
◇「早乙女温泉」周辺マップ
|