前口上
22「太陽の湯」
21「ゆの郷」
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17「雲海閣」
16「ピラミッド温泉」
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14「大丸温泉旅館」
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11「ほたるの湯」
10「福のゆ」
09「芦野温泉」2
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07「あかつきの湯」
06「鹿の湯」

05「千本松温泉」

04「華の湯」
03「芦野温泉」
02「幸乃湯温泉」
01「源泉 那須山」
.......................

2013年の「温泉地獄」
2014年の「温泉地獄」
2015年の「温泉地獄」
2016年の「温泉地獄」
2017年の「温泉地獄」
2018年の「温泉地獄」
2019年の「温泉地獄」

参考サイト

MAPPLE観光ガイド
湯まっぷ
那須温泉郷のサイト
塩原温泉郷公式ページ
板室温泉旅館組合
温泉の泉質成分効能

05「千本松温泉」地獄 2012年4月6日

次の日曜日はもう桜花賞だというのに、まだ風が冷たい。
しんどい身体に否応も無くしみる。ああ、風の馬鹿。
勤務先の近くにあるラーメン屋「マルキ屋」で海鮮たんめんを食べて
ほっこりしてから今回の目的地へ向かった。
牧場内にある温泉施設だという。はたして如何ほどのものか。
ただ、01「源泉 那須山」の事もあるので、油断はしない。
目的地は千本松牧場内にある「千本松温泉」である。

基本情報として、牧場は広い。そして温泉施設は結構、奥にある。
オレのようにうっかり牧場の入口にある駐車場に駐車をし、
歩いて行こうとするとえらい歩く事になり、
「あ、これはヤバい」と途中で引き返して車にまた乗って
温泉施設方面に向かう、という面倒な事になるので注意されたし。
施設のまん前にも、さほど広くはないが駐車できるスペースがあるのだ。

さて施設はいたってシンプル。やはり牧場のおまけ的存在なのか…
などと思いつつ脱衣所に入ると、すでに温泉臭がただよってくる。
「呼んでいる」そう思わずにはいられない。
中の浴場にある洗い座は4つしかない。
ボディーソープ、リンスインシャンプー、石鹸は有り。
「中の浴場」などと、変な書き方をしてしまったが、実はここ
露天風呂の脇にも洗い座が5つある。のだが、まだ風が冷たいこの時期
そこで身体を洗う強者はいないだろう。
話を内風呂に戻そう。
この温泉のホームページには「ほんの少し」と遠慮ぎみに紹介されている温泉の香りだが、
いやいやどうして、「温泉ですぅ!」とばりばりに主張してくる。
そしてこれがまた湯に浸ってすぐに肌がスベッとくるのだ。
色も確かについているようだし、シンプルな石作りの浴槽の端には
温泉成分と思われるカリカリしたものが、こびりついている。
これは意外にも濃口な温泉なのではないのだろうか。よくわからんが。
牧場内にある温泉施設、あなどりがたし。

やや高い位置に窓がある。曇りガラスだ。外の風景が見えない。
ちょっともの足りない気持ちがよぎったりもしたのだが、
それは露天風呂に向かった時に全て吹き飛ぶ。
ここにはサウナなどの施設が無い為、内風呂か露天風呂の二択になるのだが
この露天風呂が素晴らしい。これが主役だろうと思ってしまうホドだ。
内風呂よりも広く、程良いライティングによるコントラストが
抜群の情感を漂わせている。
特等席と思われる場所が空いていたので、速攻その場所に身体を沈める。
目の前に大きな一枚岩。そのてっぺんから岩を伝い源泉が流れ落ちている。
ちょろちょろと少なくもなく、ざばざばと多くもなく、
さらさらと実にいい感じで流れ落ちているのだ。
仕事で疲れた足をぱかーっと思いっきり広げ、
見上げれば湯けむりが立ち上る星空が見える。
「極楽以外の何物でもなし」…ああ、いかん。もう一言で片付けてしまった。

月が丸い、のに気が付いたのは牧場牛乳を飲みながら車に戻る時だった。
露天風呂からあの真ん丸の月が見えていたら、美しい時間すぎて
もはや失神していたに違いない。

それからなんといってもここのポイントのひとつとしてピックアップしたいのは
営業時間である。なんと24時(最終受付23時半)までやっているのだ。
「もう夜の10時だけど、直球勝負な温泉に浸かりたい」なんていう温泉馬鹿には
是非とも向かっていただきたい場所である。

◇「千本松温泉」サイト

◇「千本松温泉」周辺マップ