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.......................

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2014年の「温泉地獄」
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2016年の「温泉地獄」
2017年の「温泉地獄」
2018年の「温泉地獄」
2019年の「温泉地獄」

参考サイト

MAPPLE観光ガイド
湯まっぷ
那須温泉郷のサイト
塩原温泉郷公式ページ
板室温泉旅館組合
温泉の泉質成分効能

08「ホテルサンバレー那須」地獄 2012年5月19日

マグネシウム泉、弱アルカリ泉、そして硫黄泉。
一か所で三つの源泉に浸かれるという、そこがホテルサンバレー那須。
「い…如何ほどのものか!とっちめてやる!」
高まる期待と、土日の入浴料がお高めの1500円という金額に翻弄されつつ、
夕空に美しいシルエットとなって見える山に向かって車を走らせた。

下駄箱も脱衣所のロッカーもハンパない数である。
そこが、ホテルサンバレー那須。
「湯遊天国」という温泉ゾーンと、「アクアヴィーナス」という水着着用で入る
スパゾーンがある。1500円でどちらにも入れる。なるほど、1500円、納得。
脱衣所から内湯への入口の逆方向にアクアヴィーナスへの入口がある。
酔っぱらった宿泊客の親父が「うぃ〜」とか言いながら、
おっ裸で乱入していかないのだろうか?などと、要らぬ心配をしつつ内湯へ入ると
その広さに驚嘆した。なんと洗い座が11、13と並び、合計24か所もある。
当然ボディーソープ&シャンプー&トリートメント有り。
天井も異様なまでに高い。
そして土曜日だというのに、なぜかガラガラ。
え?何故?はっきり言って温泉地獄を始めて以来のガラガラっぷりである。
どれくらいガラガラかというと、その広い内湯にいたのはオレの他に
3人の親子連れだけなのである。…異様。
「まぁ、広々と湯に浸かれるからいいか」と湯船に浸かってみる。
いつもならばここぞとばかりに両足をぱっかーと思いっきり広げて
ストレッチのひとつもするところなのだが、何か、露天風呂方面へ向かうドアが気になる。
「はたして、ここでのんびりとしていて良いものか?」などと
胸騒ぎがざわざわと湧きたち、ものの2,3分で露天風呂へと歩きだした。

階段式のサウナ(未稼働のせいか何かここも異様)を登り、
「こっちか?そしてここを曲がるのか?」なんてダンジョンを
彷彿させる雰囲気の通路を通り、たどり着いたのが露天風呂ゾーン「湯遊天国」。
おお、何だお客さんいるじゃない。みんなこっちに来てたのか。
露天は露天なのだが、斜めの格子状の屋根がある。
隣には高い建物のホテルがあるのだから当たり前か。
三つの風呂は壁で区切られてはおらず、すぱぁーんと横には広々としている。
さらに「炭サウナ」と「ドライサウナ」、そして水風呂。
「おう、これは忙しくなるぞ」と、頭に巻いたタオルをキュッと締め直し
まずは匂い立ち込める硫黄泉に向かった。とにもかくにも実はこれが大本命なのである。

「鹿の湯」の、あのガツンとした湯をイメージしていたのだが、
何かが違う。確かに硫黄泉なのだが、もっとソフトな感触なのだ。
若干の肩すかし感を感じつつも、しかし、素晴らしいポイントに気付いた。
思いのほか湯船が浅いのだ。これの何が素晴らしいかというと、
他のお客さんが入ってないのを見計らい、頭をいい感じに乗せられる岩を見つけて
そこで寝湯を味わってみたのだ。硫黄泉で超脱力!おう、これは最高級の贅沢ではないか。
などと悦に浸っていると、なにやら硫黄泉の正面にあるドアから、
人が出入りしているのが見える。
「何だ?まだなにやら奥があるのか、このダンジョンは。」
と、好奇心の赴くがままドアの中に入ってみた。
するとそこには、内湯の硫黄泉があり、さらにその奥には、何と!
また洗い座が並ぶ内湯である。「何なのだ?このシステムは!まさに温泉魔境!」
よくよく考えてみたら、ここはホテルなのだ。宿泊客の温泉への入口が
こっちサイドなのだ。なるほど、正にそこが、ホテルサンヴァレー那須っ!
あー、びっくりした。

「炭サウナ」へ入ってみる。なるほど、壁に棒状の炭がずらりと並んでいる。
うむ、きっとこの炭から出るイオン的なものが、その…それにしても尻が熱い!
座るところがやけに熱いのだ。たまらず早々に退散する。
水風呂でクールダウンして、今度は弱アルカリ泉へ。
まんまるドーナッツ状の湯船である。湯は、うー、確かに弱な印象。
良く言えば、やさしい感じ。入る人を拒まない。
しかしこの湯船、入る場所は一か所なので、奥に行くと出る時に
他のお客さんに「前を失礼」となる。

次にドライサウナへ。おう、結構広い。温泉側一面がガラス張りになっていて
それでさらに広く感じるのかもしれない…てか、それにしても尻が熱い!
やっぱりこっちも座るトコが熱いのだ。たまらず早々に退散する。
そして水風呂でクールダウンした後、マグネシウム泉へ。

おお、なにやら湯が黒みがかっていて「マグネシウムぅ〜」って感じだ。
湯は他の湯に比べるとややぬるめ。湯船は最も広く、まったりできる。
湯船の形状が自然な「いびつさ」でいい。そして岩がいい。
かなり大きな岩がすぐそばにそそり立っているのだが
なぜかこの岩肌をぼんやりと見入ってしまうのだ。
目線を湯の水面ギリギリまで下げつつその岩を見上げ、
「ああ、なんか中国の揚子江って、こんな感じ?」とかよくわからない事を
思ってたりしていた。
もう身体はふにゃふにゃなのだが、どうにもこのまま帰るのがおしい、
という不思議な感覚がよぎる。しいていうなら冷たい飲み物でも飲みつつ
ごろりと横になって小一時間ほど身体を休めて、またもう一周したい、
そんな感じとでもいうのか…ああ、そうか、なるほど。
そこが、ホテルサンバレー那須!というわけか。チキショー。
一言で片付けよう。
「ここは勇気と冒険のダンジョン温泉!」このことである。

後日、ペーハーなんぞを生意気にも調べてみた。
pH7ぐらいが中性で、数値が小さくなる程酸性が強く
大きくなればアルカリ性が強いという事らしい。
「湯遊天国」の硫黄泉はpH5.6。で、「鹿の湯」はpH2.5とのこと。
なるほど、どおりで同じ硫黄泉でもガツン度が違うわけだ。
ちなみにマグネシウム泉はpH7.2。弱アルカリ泉はpH7.6。
やはりホテルにある温泉という事で、より多くのお客様に入っていただけるよう
やさしい湯になっている、という事なのであろう。
そこが、ホテル・サンッヴァレー〜んんんん☆NASUuuu!


◇「ホテルサンバレー那須」サイト

◇「ホテルサンバレー那須」周辺マップ