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21「乃木温泉ホテル・ゆの郷」地獄 2012年12月14日
今回の温泉は西那須野方面にあるので、
そちらで評判のラーメン屋「流星」で夕飯をとる事にした。
前日、ざっくりとした場所の下調べが失敗だった。全然「流星」にたどり着かない。
今回入浴予定の「乃木温泉ホテル・ゆの郷」の前を2回も通るくらいに
ぐるぐるしたというのに見つからない。
「流星」はあきらめて、とりあえず目の前にあった餃子屋さんに入り、
ラーメンと餃子のセットを食べる事にした。
さて、「乃木温泉ホテル」に併設されている日帰り温泉施設「ゆの郷」なのである。
入口正面にフロントがあり、その脇にチケットの自動販売機がある。
こちらで入浴料390円を支払う。安い。今までに入った温泉の中では最安値だ。
しかし、フロントで対応した女性従業員の無愛想さも値段相応な感じではある。
チケットとくつ箱のカギを渡し、脱衣所のロッカーのキーを受け取り、
少々の何やら嫌な予感を抱きながら脱衣所へ。
服を脱ぐ前にトイレに入る。用を済ませ戻ると、さっきまでいなかった
新規のお客さんがロッカーに荷物を入れているところであった。
そのロッカーが…オレの使うロッカーのすぐ下なのだ。
「ああ…」なのである。つまり、使用するロッカーはフロントにいる
従業員によって決められる。満員ならばまだしも、さほど混んでいないのであれば
続けて入る客が使用するロッカーはせめて一列離す、ぐらいの気配りがあっても
よさそうなものではないだろうか。
着替えづらい事この上ない。そのお客さんも同じ思いだったのかもしれない。
オレが使用するロッカーのカギを開けて服を入れ始めると、
時間差をおこうと思ったのか今度はそのお客さんがトイレに入りにいった。
「その方が出てくる前に」と、オレはあわてて服を脱ぎ、浴場へと向かった。
4人ホドのお客さんが入っていた。座り座は8つ。
ボディーシャンプーは無い。が、石鹸は有る。…ただ石鹸が入っている石鹸箱は5つ。
各座り座にそれぞれあるワケではないのだ。
まぁ、これはまだいい方だ。5つあればさして移動しなくても手が届く。
リンスインシャンプー、有り。2本。
これはさすがに腰をあげ、有る場所にまでいかねばならなかった。
そして頭をガシガシと洗っていると、そのシャンプーを今度は他のお客さんが、
どこからともなく現われて持っていった。
「入浴料が安いのには、それなりに安い理由があるのだなぁ」などと考えながら
いつものようにタオルを頭に巻いた。
要は湯だ。
湯船の湯の良さが、このもやもや感を吹き飛ばしてくれるハズだ。
最終回ウラの攻撃、0−2で負けている状況でツーアウト、ながらもランナー2、3塁。
ネクストバッターは足の速い一番バッターだ。
「終わってない。まだまだこの試合終わってないぞ」
なぜか草野球の監督をやっていた頃の感じがよみがえってきた。
「頼むぞ!」身体を湯に沈める。
無臭無色。くせがまったくない。つるつる感、無し。
風景、大きなガラス窓はあるが真っ暗で何も見えない…。
露天風呂、サウナ、等の他の施設、無し。
「三振!ゲームセット!」
思わず無念さで天井をあおいでしまいました。
せめてもの救いはすぐ隣で、なんのためらいも無くご陽気に歌を歌っている
ちょっと変わったおやっさんを目撃した事ぐらいでしょうか。
「…オレの下のロッカーを使っていた人は…ああ、いないようだねぇ」
もう、上がったご様子、それを確認してから脱衣所へと向かった。
個人的な肌ごたえとしては「ただの中浴場」といったところなのだが、
街中にある温泉という事でなのか、常連さんはけっこーいるようだ。
それはそれで良いのではあるが、しかしオレはここはひとつ心を鬼にして
こう一言で片付けたい。
「…地獄!」
この事である。
基本「地獄と言ってやる、といいながら決して地獄とは言わない」ルールでは
あったのですが、いやいやどうにも、どぉ〜にも。
どぉぉぉぉ〜にも、なのです。
ちなみに「乃木温泉ホテル」のサイトにある温泉の写真は
ホテル内の大浴場(露天風呂&サウナ)の写真であって、
日帰り温泉「ゆの郷」のものではありません。
勘違いしたまま行って、がっかりしたのはオレのせいです。
「乃木温泉ホテル・ゆの郷」データ: Ph8.9
<泉質> アルカリ性単純温泉(アルカリ性低張性高温泉)
<源泉> 西那須野温泉(乃木温泉)
<源泉温度> 49.3度
◇「乃木温泉ホテル・ゆの郷」参考サイト
◇「乃木温泉ホテル・ゆの郷」周辺マップ
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