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.......................

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2014年の「温泉地獄」
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2016年の「温泉地獄」
2017年の「温泉地獄」
2018年の「温泉地獄」

参考サイト

MAPPLE観光ガイド
湯まっぷ
那須温泉郷のサイト
塩原温泉郷公式ページ
板室温泉旅館組合
温泉の泉質成分効能

15「那須大丸ガーデン」地獄 2012年10月8日

ダブルヘッダーである。
「大丸温泉旅館」から大丸園地まで足早に戻る。気になった看板が見えてきた。
「日帰り温泉 硫黄泉 かけ流し」
そう書かれている。
先にも書いたとおり、大丸園地そばには3、4軒の店が並んでいる。
主にはおみやげ屋&食事処なのであるが、その中の一番「大丸温泉旅館」寄りの
「那須大丸ガーデン」ではおみやげ屋&食事処をやりつつ、日帰り入浴もやっているのだ。
店頭には入浴料630円と書かれていた。が、どういうスペシャルかはわからないが
店の中の温泉入口には「600円」となっていた。
入口は登山から帰ってきたおっちゃん、おばちゃんでごったがえしている。
それでもお店のおばちゃんには「今、男湯は空いてるよ〜」と言われた。
なるほど、女湯の方は入りきれないのか、おばちゃんが先へ進めず
立ち往生しているご様子。
靴箱などはない。スリッパが散乱している。
カオスの予感!

服を脱いでいると、気さくな山男のおっちゃんが「山、登りにきたの?」と
話しかけてきた。「いえ、温泉に」と答える。
「山の方はどうでした?」と尋ねてみると、「いやぁ紅葉にはあと一週間だねぇ。
まだ一週間早いや」とニコニコしながら語ってくれた。
このおっちゃんの人柄のおかげなのか、ただよう硫黄臭もあってなのか、
オレのワクワク度はすでにマックスに達していた。

浴場へと足を踏み入れる。洗い座は3つ。すでに先に入ったおっちゃん達が使っている。
ボディーソープ&シャンプー有り。
が、ここはひとつダブルヘッダーという事で身体を洗う事を省略させてもらい、
かけ湯で許してもらう。黄色い「ケロリン桶」で湯船の湯をすくい身体を流す。
…って、「ケロリン」かよ!久しぶりだなぁ、おい!
5人も入れば満員になりそうな小ぶりの内湯に身体を沈める。
なかなか熱い。身体を洗い終わったおっちゃん達も「熱いなぁ〜」「こりゃあ熱い」
などと、ひゃあひゃあ言っている。
オレもついつい
「そこからお湯が出てるから、そのあたりが一番熱いんじゃないすかぁ〜」などとツッコんでみる。
このぶっきらぼうとも言える熱さ。香り。湯ごたえ。
「硫黄泉 かけ流し」の看板に間違えなさそうである。

内装におしゃれな雰囲気など微塵も無い。タイル。コンクリ。
いや、気取ったところが無い、と言った方が適切なのかもしれない。
昔…といっても昭和20〜30年代の、家風呂、的な。
「露天風呂の方が熱くないんじゃないかな」とひとりのおっちゃんが移動する。
そう、ここには露天風呂もあるのだ。3人で満員程度の広さなのだが。
もはや「さすが」と表現したくなるホドの露天風呂、風景が無い。
中庭なんてものも当然無い。いきなり目の前にどーんと建物の壁があって、
見上げればかろうじて空があるぐらいなのだ。
湯船の周りも温泉が通っているパイプがむき出しで走っていたりして
どこか雑然としている。
のだが、なぜか許せてしまう。微笑ましさ、さえ感じるのだ。
もっと言ってしまうと、内風呂と露天風呂の間にあるドア全開、窓全開状態で
もはや2つの風呂の差といえば、空が見えるか見えないかの差なのだ。
そのバカバカしさが愉快でたまらない。
しかし、湯はバリバリの本物だ。
このマッチングがここの個性なのだ。

「硫黄泉に間違い無し」を確認したところで、温泉の不思議を思い知らされた。
先に入った「大丸温泉旅館」の湯は中性泉でほとんど癖が無かったのに
200m程度しか離れていない「那須大丸ガーデン」の湯は弱酸性泉なのだ。
おそらく源泉が違うという事なのだろう。
近くにある温泉施設が必ずしも「同じ湯」とは限らない、という事を体験する事ができた。
それとも、これは珍しいパターンなのだろうか?

風呂から上がる。
火照った身体に服を着こみ、お店で売っているお土産を見つつ、外へ出る。
いつもは遠くに見えている茶臼岳が間近にある。
おっちゃんの言うとおりならば、来週あたりは紅葉できれいに彩られるのだろう。
思わずロープウェイに駆け込みたくなるホドに。
「それが終わったら次は雪景色ですな。早いんだろうなぁ、このあたりは」
見上げながらぼんやり思う。風が、心地よかった。
一言で片付けよう。
「塩をふっただけの極上の握り飯!」 このことである。



「那須大丸ガーデン」データ:Ph4.0
 単純硫黄温泉(弱酸性低張性高温泉)


◇「那須大丸ガーデン」サイト

◇「那須大丸ガーデン」周辺マップ